健康食品機能性表示の届出支援・広告サポート|林田学

認知度も高まりだんだん社会に普及しつつある機能性表示制度ですが、
その受理・差戻しは書かれざるルール=運用で決められる部分が多く受理を確実にするには情報が不可欠です。
私どもは、日本最大級の届出関与実績から得られる差戻し例と独自の行政ネットワークから得られる情報を元に、
みな様が間違った方向に進んで時間と費用を無駄にすることがないようにしたいと考えています。

こんにちは、林田学(Mike Hayashida)です。

機能性表示制度 
~機能性表示、受理のハードルは?~

について解説します。 


私のアメリカ滞在中に、
GNCなど大手サプリメント小売業者が、
ニューヨーク州から
「イチョウ葉入りのサプリメントと言っているのに
イチョウ葉が入っていないから販売を中止せよ」
という勧告を受けたというニュースが流れてました。


日本の機能性表示のモデルとなったアメリカの制度は、
機能性表示をして
販売するのは簡単だが-真の意味での届け出のみ-
うそや偽りがあると後から責任追及される、
という仕組みです。


日本も基本的な枠組みは同じなのですが、
届出の後に「受理」というハードルがあります。
このハードルが低ければアメリカ的だし、
このハードルが高ければ「承認」とあまり変わらない、
ということになります。


今まで示されている枠組みを見ると、
3点でのハードルの設け方
今後行政がどうするかが注目されるところです。


--------------------
まず、RCT(臨床試験)


査読クリアーならエビデンスとして合格で、
クリアーしていなければ不合格。


この基準は一義的で、当局の裁量の余地はありません。
問題となるのは、表示とエビデンスの関係です。
たとえば、昨日述べた免疫。


免疫力のRCT論文が査読をクリアーしていて、
届出表示が「免疫力を高める」というケース。


このケースは前回の記事で説明しましたように、
エビデンスと表示の整合性、
「6のエビデンスで10と言っている」
かどうかが問題となりますが、

(A)これを「受理」の段階で消費者庁が判断するのか

それとも、

(B)「受理」の段階では一見して不合理なものだけ
消費者庁がはね、後は60日間の周知期間での
同業者や消費者団体などの物言いに委ねるのか、

大きく2つのやり方がありえます。


(B)方式だと「受理」は早いですが、
(A)方式だと「受理」に時間がかかるし
「受理されない」というケースも増えます。

このハードルの設計をどうするのかが
第1の注目点です。


--------------------
次に、SR(文献調査)


こちらは二つの問題があります。

一つはRCTと同様の、
エビデンスと表示の問題です。

もう一つは、
SRがそもそもエビデンスとして
十分なのかどうかです。


RCTについては
査読クリアーかどうかで一義的に決まるのですが、

SRには
そういう第三者のスクリーニングが存在しないので
誰がそれを判断するのか
-SRとして合格点を付けられる内容なのか-、も
問題となります。


ここを消費者庁が
「受理」の段階で判断することになると、
ものすごい時間がかかることになるでしょう。


--------------------
さらに、ガイドライン案で結構強調されていた、
有効成分の安全性の問題にも同様の問題があります。


食経験やvivo&vitro試験を
誰がどのPHASEでどう評価するかです。
この問題はもっと複雑なので
改めて説明することにしましょう。



いずれにせよ、機能性表示の届出は、
よく言えばフレキシブル、悪く言えば曖昧なので、
プレーヤー側からいえば、
きわめて戦略的な要素が強いです。


 

こんにちは、林田学(Mike Hayashida)です。

機能性表示制度 
~機能性表示で「免疫力向上」と言えるか?~

について解説します。 



先日ご紹介した機能性表示ガイドライン案に
免疫力のことが書いてあったので、
気にしておられる方もいらっしゃるようです。


曰く、
「限られた免疫指標のデータを用いて身体全体の
 免疫に関する機能があると誤解を招く表現」は
認められない。


これはどう理解したらよいのでしょうか?


結論的には、6のデータをもとに
10と言ってはいけないという、
当たり前のことを言っているだけで
免疫表現がダメだ、ということではありません。


ただ、免疫のデータは複合的なので、
「6のデータをもとに10と言う」
過ちを犯しやすいという傾向はあります。


たとえば、「T細胞が増加した」というデータは、
免疫機能のある部分が向上した、ということを
意味していますが、

免疫機能=T細胞ではないので、
「T細胞が増加した」というデータだけで、
「免疫機能が向上した」というのは言い過ぎ、

つまり、

「6のデータをもとに10」と
言っていることになります。


これが同じく機能であっても、肥満予防の場合は
「体重が減少した」というデータがあれば、
「肥満予防に効果あり」と言えるでしょう。


この場合は、
体重減少=肥満予防という関係が
成り立っているからです。


要は、言いたい機能とデータの相関関係がどうか?
ということなのです。


あるデータからどこまでのことが言えるかを
正しく理解していればよいのです。


「T細胞が増加した」というデータをもとに
「免疫機能が向上した」と言うのは言い過ぎですが、
「T細胞の増加に役立ちます」と言うのは
言い過ぎではなく、言える表現です。


以上からわかるように、
機能性表示において効果的な訴求をするには、
景表法の考え方と医学理論の両方を
理解しておく必要があります。


さらに、表示=パッケージではなく広告になると、
さらに様々な訴求アイデアがありうるので、
マーケティングの知識も必要になってきます。


このように、エビデンス、リ-ガル、マーケティングの
3局を見渡すことが今後の健食ビジネスの勝負を決める、

ということを、

近著「健食ビジネス新時代を勝ち抜くプロの戦略」で
解き明かしています。

機能性表示が始まる前にぜひご一読ください。

      ↓       ↓       ↓

^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^
^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^

さて、ここまでわかってくると、
「免疫力が向上」も決して言えない表現ではなく、
データ次第なのだ、ということが理解できると思います。


この記事を読んでいなければ、
ガイドライン案を見て「免疫力はダメそうだ」と
あきらめてしまうプレーヤーも
少なくないでしょうから、
逆に免疫力は狙い目なのかもしれません。
 

こんにちは、林田学(Mike Hayashida)です。

機能性表示制度 
~ガイドライン案の概要とは?~

について解説します。 


消費者庁よりガイドライン案の概要が示されました。



ほとんど今までに出ている話
目新しいものはないのですが、
よく問い合わせを受けるので、
3点ほど簡単に触れておきます。


まず、安全性試験です。
長期摂取については
有効性の12W試験の中に入れ込めばOKです。

過剰摂取については、トクホに準じ
3倍量4Wの試験をやった方がよさそうです。

これは、食経験でもよいのですが、
機能性表示を付けた商品で
これから摂取されるであろう量が、
これまでの商品で摂取された量より
少なくなければならない、という基準なので、
食経験で賄えるケースは少なそうです。



次に、RCTです。
ガイドライン公表後1年くらいまでは、
CONSORT声明準拠は免除となります。

CONSORT声明準拠とすると、
たぶん層別解析不可、
つまり、被験者の中で男性だけなら
有意差ありといったセグメントが不可となり
大変なのですが、その制限は被りません。

RCTを実施するならば、それまでにやった方がよい
ということになります。


なお、SRは、何が可で、何が不可なのか、
はっきりしないので、やりにくいです。



そして、言える範囲です。
平成13年にトクホが拡大されたときに示された
次の3つのパターンが示されました。


1)容易に測定可能な体調の指標の維持に適する
 又は改善に役立つ旨
2)身体の生理機能、組織機能の良好な維持に適する
 又は改善に役立つ旨
3)身体の状態を本人が自覚でき、一時的であって
 継続的、慢性的でない体調の変化の改善に役立つ旨


この当時トクホは「春が来た!」と
盛り上がったのですが、


その後、運用上、部位の制限などが出てきて、
「プラハの春」になってしまいましたが

その時の原点に戻った感があります。

今回は部位の制限はありませんから、
これならば、ビジネス拡大が可能だと思います。


↑このページのトップヘ