健康食品機能性表示の届出支援・広告サポート|林田学

認知度も高まりだんだん社会に普及しつつある機能性表示制度ですが、
その受理・差戻しは書かれざるルール=運用で決められる部分が多く受理を確実にするには情報が不可欠です。
私どもは、日本最大級の届出関与実績から得られる差戻し例と独自の行政ネットワークから得られる情報を元に、
みな様が間違った方向に進んで時間と費用を無駄にすることがないようにしたいと考えています。

こんにちは。

YDCのミッシーです。


先週の機能性表示最新情報の冒頭で、「原料原産地表示」
の話題を出しました。


今回もまた、「産地」にまつわるお話です。


早速事例をご紹介しましょう。


E137 RAYDEL Policosanol10
     (レイデル ポリコサノール10)

「本品には、キューバ産サトウキビ由来ポリコサノールが
  含まれます。キューバ産サトウキビ由来ポリコサノールは、
  血中総コレステロールやLDL(悪玉)コレステロールを
  低下させ、LDL(悪玉)コレステロールとHDL(善玉)
  コレステロール値の比率を改善することが報告されて
  います。総コレステロールや悪玉(LDL)コレステロールが
  高めの方に適した食品です。」


この事例を最初に見たとき、キューバ産サトウキビ由来? 
と怪訝に思いました。


機能性関与成分名について、原産地による縛りがつけられて
いたからです。


これは初めての事例です。


それでは、このキューバ産サトウキビ由来ポリコサノールと
産地縛りの意味について見ていきます。


まず、研究レビューである別紙様式5-4に次のような
記載があります。


サトウキビはキューバの主な経済的作物であり、
昔国民総生産の約25%、総輸出額の80%を砂糖が
占めていた。


1990 年代早期、キューバの研究者はキューバ産サトウキビ
由来ポリコサノールを作製し独特な成分組成を持つ。


その成分 組成は 
1-tetracosanol(1-テトラコサノール)0.01~2.0%、
1-hexacosanol(1- ヘキサコサノール)3.0~10.0%、
1-heptacosanol(1‐ヘプタコサノール)0.1 ~3.0%、
1-octacosanol(1-オクタコサノール)60.0~70.0%、
1-nonacosanol (1-ノナコサノール)0.1~2.0%、
1-tricontanol(1-トリアコンタノール)10.0~15.0%、
1-dotriacontanol(ドトリアコンタン-1-オール)5.0~10.0%、
1-tetratriacontanol(1-テトラトリアコンタノール)0.1~5.0%
で規格化されている。


また、採用文献6報のうち、5報がキューバの研究
(残りの1報は韓国ですが、これはアジア人への外挿性を
示す目的があると思われます)であり、

試験品の原材料は本品と同じ、つまりキューバ産サトウキビ
である、ということ。


たしかに「キューバ産サトウキビ」が強調されているように
思えますが、一方でその規格は、前記したように明確に
定められていることから、

なにもキューバ産に限らずとも、規格に適合していれば
他の産地でも同等性に問題はないように思えます
(もちろん、そんな都合の良いサトウキビがあるのか、
という問題はあります)。


その同等性の証明にしても、実際に行うべきことは、
E137の定量・定性と同様に、ポリコサノールを構成する
規格成分全てを分析することになりますから、
手間は変わらないと言えるでしょう。


そう考えると、産地名を入れるという縛り自体の影響は、
さほど大きなものではないということになります。


届出申請上、入れることが必須とも思えません。


むしろ、産地を明示したいという意図が届出者にあって、
わざわざ入れたのではないでしょうか。


実際、関与成分に産地名を入れることができるという点には、
興味を惹かれる方もいると思います。


例えば、地方の特産品を健康食品素材として売り出したい
という方(最近、こういうご相談が結構あります)。


こういう方にとっては、ある種のブランド化にもなって、
面白い選択肢と言えるのではないでしょうか。



ではまたメールしますね。

こんにちは。

YDCのミッシーです。


先日、こんな質問をいただきました。


「原料原産地表示に対応して、受理されたパッケージの
  変更届を行いたい。表示の対象となるのが、
  機能性関与成分を含む原材料なのだが、様式3なども
  変更するべきだろうか?」


移行期限まではまだ時間がありますが、そろそろ準備を
始める必要のあることですね。


この場合書き換えの対象となりそうなところは、
様式3の(1)機能性関与成分を含む原材料名、
それから製品規格書になると思います。


ただ、現在のガイドラインにはそういう記述は
ありません。


受理されている事例でも、様式3は原産地の記載が
あったりなかったりです。


よって無理に変える必要はないようですが、
念のために変える場合は、変更箇所が増えるので、
新旧対照表等記載漏れがないようご注意ください。


それでは、機能性表示最新情報、今回の事例を
ご紹介いたします。


E119 SUNKINOU(サンキノウ) ルテイン

「本品にはルテインおよびゼアキサンチンが含まれています。
  ルテインおよびゼアキサンチンには、高齢者の加齢に伴い
  低下する、認知機能の一部である注意力(一つの事に
  集中したり、複数の物事に注意を向けられる能力)や
  思考の柔軟性(変化する身の回りの状況に応じて適切に
  考え方を修正し対処する能力)を維持する機能がある
  ことが報告されています。」


この事例の特徴は、ルテイン・ゼアキサンチンで初めて
認知機能を言えたこと、「思考の柔軟性」という初出の
表現が認められたことです。


それでは詳しく研究レビューを見ていきましょう。


(1)「思考の柔軟性」

 研究レビューのアウトカムとして、E119では認知機能と
 MPODを設定しています。

 このうち、認知機能で群間有意差のあった項目の一つに
 「認知的柔軟性」があり、そこから「思考の柔軟性」を
 導いています。

 次のような説明です。

 『「認知的柔軟性」とは、無関係な情報を抑制し
   これまでの「不正確な」反応パターンを脱抑制する
   能力ことで、ある視点・考え方から他の視点・
   考え方へ変更できる能力であったり、個人が不適応な
   考えを入れ替えたり、バランスのある思考や適応した
   思考を取り入れるなど、よりよい変化に必要な思考や
   態度の柔軟性といった解釈がなされている。』


(2)MPOD

 もう1つのアウトカムであるMPODは黄斑色素光学密度
 という指標で、目を訴求する場合によく登場する指標
 でもあります。

 E119では、MPODをアウトカムとして取り上げてはいる
 ものの、群間有意差はありません(介入群は群内
 有意差あり、対照群は有意差なし)。

 そこで、MPODを機能性の表現に直接関連付けることは
 せずに、次のように別紙様式5-4で説明するにとどめて
 います。

 「MPOD に関する研究では、脳内ルテインおよび
   ゼアキサンチンの濃度が MPODと高い相関関係に
   あることが実証されていることから、ルテイン
   およびゼアキサンチンの摂取によって MPOD の
   上昇が観察された場合、これら両成分の脳内濃度が
   上昇しているものと推測される。」

 また、この研究レビューの採用文献では対象者に
 日本人はいませんが、外挿性の説明としてもMPODを
 用いています。
 
 参考として、日本人のルテイン摂取でMPODが上昇した
 事例をあげ、上記で示した脳内ルテイン濃度との関係を
 理由にして、認知機能の日本人への外挿性に問題はない、
 としているわけです。


(3)含有量

 E119の有効量は、ルテイン10mg、ゼアキサンチン2mgです。

 これは、これまで目を訴求していた事例と同じ値となって
 いるので、ルテイン・ゼアキサンチンの機能性の訴求が
 純粋に1パターン増えたということです。

 今までも認知機能と目のダブルクレームの事例は
 幾つかありましたが、その場合はイチョウ葉と
 アントシアニンの組み合わせでした。

 今回の研究レビューの登場で、今後は新たな選択肢が
 生まれます。

 認知機能と目のダブルクレームにしたい場合でも、
 関与成分を追加する必要がないということで、費用面でも、
 届出のやり易さの面でも、手頃になったと言えるのでは
 ないでしょうか。



ではまたメールしますね。

1.水面下情報:肌に関する表現

(1)これまで「紅斑」や「美白」を訴求すると
      次のような指摘を受け差し戻されていました。

     「表示しようとする機能性について、本制度に
       おいて、「紅斑」等疾病の治療・予防効果を
       標榜又は暗示する表現は認められていません。
       また、「美白」等、健康の維持及び増進の範囲を
       超えた、意図的な健康の増強を標榜するものと
       認められる表現も認められていません。」


(2)この壁をブレークスルーしたのがE103です。
     (YDC機能性表示データブック1-4-2-B >>>


  A.商品名:アスタリフト ホワイト ドリンク 
          ホワイトシールド


  B.届出者:富士フイルム株式会社


  C.届出表示:本品にはアスタキサンチンが含まれます。
    抗酸化作用を持つアスタキサンチンは、紫外線刺激から
    肌を保護するのを助ける機能性、紫外線を浴びた肌を
    乾燥から守り、肌のうるおいを守る機能性が報告されて
    います。


  D.YDCのコメント:

  ・関与成分量は4mg/日。
    SRは自社。
    採用文献は2報([1]Itoら2018、[2]佐藤ら2011)。


  ・文献[1]がポイント。
    ダブルブラインドパラレル。
    スキンフォトタイプが1または3に該当する日本人23名が
    対象。
    アスタキサンチン4mgを含むカプセルを9w摂取。
    その前後で紫外線照射。

    (1) MEDに関し、摂取前からの差分値において
        群間有意差あり。
        つまり紅斑形成に必要な最小紫外線量が有意に
        上昇。

    (2) 紫外線照射部位における皮膚水分量の低下が
        有意に軽減。

    (3) 肌のキメに関するVAS、肌荒れに関するVASでも
        群間有意差あり。


  ・(1)から「紫外線刺激から肌を保護するのを助ける」、
    (2)から「紫外線を浴びた肌を乾燥から守り、肌の
    うるおいを守る」を導いています。
    (3)は却下されたのではないかと思います。
    また、アスタキサンチンに抗酸化作用があることは、
    様式7作用機序においてヒト試験のエビデンスへの
    レファランス付きで示されており、そこから
    「抗酸化作用を持つアスタキサンチンは」を導いて
    います。


  ・健康の範囲内で疾病の治療予防でないことは
    こう説明しています。

    (あ) MED を評価した論文では31.8~63.9 mJ/cm2の
         紫外線照射を行っていた。

    (い) これは真夏の筑波で24~35 分程度外出した際に
         浴びる紫外線量と同程度で、日常的に浴びている
         紫外線量の範囲内であった。

    (う)この範囲での紫外線照射は健常の範囲内であり、
        疾病の治療効果にも予防効果にも当たらないと
        考えられる。


  ・健康の範囲内であることは、基準3「身体の状態を
    本人が自覚でき、一時的な体調の変化(継続的、
    慢性的でないもの)の改善に役立つ旨」に絡めて
    こう説明します。
  
    (a) 欧州食品安全機関においても「紫外線から肌を守る」
        ことは有益な生理学的効果であるとされておりており、
        MED の上昇は肌という組織機能の良好な維持に適する
        ものである。

    (b) 「MEDの上昇(紫外線刺激における紅斑の抑制)」は
        一時的な体調の変化(継続的、慢性的でないもの)
        であることは明らかであり、この一時的な
        「MEDの上昇(紫外線刺激における紅斑の抑制)」は、
        肌の状態として本人が自覚できる。


(3)肌に関して「うるおい」以外は絶対に認めないという
      スタンスが続いてきましたが、最近の緩和傾向の
      流れの中で認められたものと言えます。
      しかし、「肌荒れ」は認めなかった模様で、美容に
      傾くものは依然として認めないものと思われます。


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YDCでは機能性表示のポータルサイトを用意して
いますので是非ご覧下さい。

但、重要な情報はYDCの会員(シルバー以上)に
ならないと見れません。

会員に対するお問い合わせは >>>

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2.注目すべき受理事例

E140(YDC機能性表示データブック1-4-20-2-6 >>>

*イヌリンの低用量化

A.商品名:菊芋のイヌリン


B.届出者:メロディアン株式会社


C.届出表示:本品にはイヌリンが含まれます。
  イヌリンには食後の血糖値の上昇を抑える機能が
  あることが報告されています。


D.YDCのコメント:

・YDC間接サポート事例


・関与成分量は1500mg/日。

  SRは第三者機関。

  採用文献は5報([1]Tariniら2010、[2]Wadaら2005、
 [3]vanら1999、[4]Rumessenら1990、 [5]名嶋ら2018)。


・関与成分量は[1]21.6g、[2]10.8g、[3]13.5g、
 [4]7.7gと高用量ばかり。

  唯一YDCグループJACTAの[5]のみ0.75gと低用量。

  本件は1.5gなので[5]に支えられている。



いかがでしたか?


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