健康食品機能性表示の届出支援・広告サポート|林田学

認知度も高まりだんだん社会に普及しつつある機能性表示制度ですが、
その受理・差戻しは書かれざるルール=運用で決められる部分が多く受理を確実にするには情報が不可欠です。
私どもは、日本最大級の届出関与実績から得られる差戻し例と独自の行政ネットワークから得られる情報を元に、
みな様が間違った方向に進んで時間と費用を無駄にすることがないようにしたいと考えています。

こんにちは。

YDCのミッシーです。


このところ受理事例が少し控え目と思っていたら、
今週、驚きの事例が出てきました。


これからの季節にはぴったりの「紫外線」訴求です。


それでは早速ご紹介します。

E103 アスタリフト ホワイト ドリンク ホワイトシールド

「本品にはアスタキサンチンが含まれます。
  抗酸化作用を持つアスタキサンチンは、紫外線刺激
  から肌を保護するのを助ける機能性、紫外線を浴びた
  肌を乾燥から守り、肌のうるおいを守る機能性が
  報告されています。」


紫外線訴求については、これまで2つの大きな問題が
あって、かなり厳しいものと思われていました。


そこを突破したのが、富士フイルムさんです。


それでは、富士フイルムが如何にして紫外線訴求を
可能としたのか、見ていきたいと思います。


まず、「紫外線刺激から肌を保護するのを助ける機能性」
については、「消費者が容易に理解できる機能性と
するため、

『MED の上昇(紫外線刺激における紅斑の抑制)』」
を置き換えたものとしています。


MEDはE103の研究レビューにおいて主とする
アウトカムです。


最小紅斑量とも呼ばれますが、紫外線を浴びたときに
肌が赤くなることを防ぐ指標です。


しかし、単にMEDを指標とし、機能性に組み込もうと
すると、以下の様な指摘が返ってきます。


「表示しようとする機能性について、本制度において、
 「紅斑」等疾病の治療・予防効果を標榜又は暗示する
  表現は認められていません。また、「美白」等、
  健康の維持及び増進の範囲を超えた、意図的な健康の
  増強を標榜するものと認められる表現も認められて
  いません。」


これに回答するためには、疾病の治療・予防効果が
ないこと、健康の維持及び増進の範囲を超えていない
こと、という二つの問題をクリアにしなければ
なりません。


ここに、紫外線訴求の難しさがあります。


まず、疾病の治療・予防効果がないことについて、
E103は次のように説明します。


(1)MED を評価した論文では31.8~63.9 mJ/cm2の
      紫外線照射を行っていた。


(2)これは真夏の筑波で24~35 分程度外出した際に
      浴びる紫外線量と同程度で、日常的に浴びている
      紫外線量の範囲内であった。


(3)この範囲での紫外線照射は健常の範囲内であり、
      疾病の治療効果にも予防効果にも当たらないと
      考えられる。


次に、健康の維持及び増進の範囲を超えないことの
説明ですが、機能性表示食品のガイドラインでは、
可能な機能性表示の範囲として次の3つが例示されて
います。


1.容易に測定可能な体調の指標の維持に適する又は
  改善に役立つ旨


2.身体の生理機能、組織機能の良好な維持に適する
  又は改善に役立つ旨


3.身体の状態を本人が自覚でき、一時的な体調の変化
  (継続的、慢性的でないもの)の改善に役立つ旨


これを踏まえて、E103ではこう説明しています。


(1)欧州食品安全機関においても「紫外線から肌を守る」
      ことは有益な生理学的効果であるとされておりて
      おり、MED の上昇は肌という組織機能の良好な
      維持に適するものである。


(2)「MEDの上昇(紫外線刺激における紅斑の抑制)」
      は一時的な体調の変化(継続的、慢性的でないもの)
      であることは明らかであり、この一時的な
      「MED の上昇(紫外線刺激における紅斑の抑制)」
      は、肌の状態として本人が自覚できる。


2つの関門を正面から見事に突破しての受理ということ
ですね。


さすが、と思うと同時に、届出表示の表現については
以前よりも明らかに幅が出てきたことを感じますね。


ではまたメールしますね。

1.水面下情報:「体臭」「口臭」

(1)以前は、「体臭」や「口臭」を訴求すると、
      次のような指摘で差し戻されていました。

     「表示しようとする機能性について、体臭の防止を
       期待させるのであれば、健康の維持及び増進の
       範囲を超えた意図的な健康の増強を標榜するもの
       であり、本制度の対象外です。」


(2)そんな中に現れたのがD601です
     (YDC機能性表示データブック1-4-7-D >>> 

 A.商品名:シャンピニオン爽粒


 B.届出者:株式会社リコム


 C.届出表示:本品にはマッシュルーム由来ポリフェノール
   が含まれています。
   マッシュルーム由来ポリフェノールには、腸内腐敗産物
   として知られているアンモニア、p-クレゾールを減らす
   ことで、腸内環境を良好にすることが報告されています。


 D.YDCのコメント:

   関与成分はマッシュルーム由来ポリフェノール。

  SRは自社。

   採用文献は1報([1]Nishihira2018)。

   研究は、4WのRCTで、糞便中アンモニア・p-クレゾール・
   インドールを評価。前2者で群間有意差あり。

   ・「他に機能性を有する成分はないか」は説明されて
      いません。

   ・マッシュルーム由来ポリフェノールは初出成分。

   ・かつてシャンピオンエキスサプリによる体臭訴求で
     7社が排除命令を受け(2009年)、メーカーである
     リコム社が審判請求を行い却下されました
     (2010年。 [事例]シャンピオンエキス事件 >>> 

   そのリコム社がシャンピオンエキスによる腸内腐敗産物
   減少訴求の受理に成功し、Turn Overの感があります。


(3)私はD601は「体臭」「口臭」のワードを届出表示や
      作用機序(別紙様式7-1にもこれらのワードは
      ありません)に入れることはできなかったものの、
      一つの道を切り開いたものと見ています。

      この方向での訴求を目指している方々は私どもに
      ご依頼ください。


お問い合わせは、info@yakujihou.com (坂元)まで
お気軽にご連絡ください。



■■■--------------------------------------------
YDCでは機能性表示のポータルサイトを用意して
いますので是非ご覧下さい。

但、重要な情報はYDCの会員(シルバー以上)に
ならないと見れません。

会員に対するお問い合わせは >>>

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2.注目すべき受理事例

D245 (YDC機能性表示データブック1-4-8-4 >>>

*下痢訴求のモデルケース

A.商品名:カゴメラブカロン


B.届出者:カゴメ株式会社


C.届出表示:本品には、ラブレ菌(Lactobacillus brevis 
  KB290)とβ-カロテンが含まれるので、お腹のつらさを
  和らげ、お腹の調子を整える機能があります。
  お腹の調子に悩む方にお勧めです。


D.YDCのコメント:
(あ)関与成分量ラブレ菌(Lactobacillus brevis KB290):
      257億個, β-カロテン:4.0mg/日。2成分のRCTで、
      D34(ラブレ菌のSR,整腸と便通改善)の変化形。

      論文はFukeら2017。

(い)対象は「お腹のつらさ(軽度な腹痛)及びお腹の
      不快感を伴う軽度な下痢で悩む健常な日本人男女」
      とし、疾患でないことを試験責任医師が判断。

(う)アウトカムも「お腹のつらさ」で、24時間以内に
      感じた腹痛の程度を0-10の11段階で主観評価
      (1週間の平均を比較)。

      米FDAのIBS治療薬評価ガイダンスにおいて推奨して
      おり広くコンセンサスが得られているとしています。

(え)12週間摂取し、1週毎の評価をした結果、9週目と
      10週目に群間有意差あり。


E.所感:

(1)Dの(い)にも書いていますが、このようなケース
      では、過敏性腸症候群との識別が問題となります。

      この点に関し、D245 は「 試験参加者は既往歴、
      現病歴、家族歴及び問 診内容から、お腹の
      つらさの原因が何らかの疾患によるものではない
      こと、また加療を必要とせず疾病に罹患して
      いないと試験責任医師が判断した方を選抜した。

      従って、試験参加者は疾病がないと分類される者
      であると判断でき、」と説明しています
      ( 別紙様式5-2 )。


(2)私は本件は下痢訴求のモデルケースになりうるもの
      と見ております。

      この方向での訴求を目指している方々は私どもに
      ご依頼ください。


お問い合わせは、info@yakujihou.com (坂元)まで
お気軽にご連絡ください。


いかがでしたか?


海外出張のため来週はお休みします。


次は再来週。


また、メールしますね。

こんにちは。

YDCのミッシーです。


7月1日に機能性表示のガイドラインと、質疑応答集に、
一部改正がありました。


とは言っても、その内容はとても些細なもので、

一部用語の変更や、質疑応答集の設問を一つ増やした
だけのものです。


その増えた設問と答えが次です。


問 124 届出を公表するまでの期間はどのくらいか。


届出に不備がない場合、消費者庁に届出資料が
提出された日から 50日※を超えない期間に公表する
ことを目標としている。
なお、届出に不備がある場合は、同様の期間に差戻しを
行うことを目標としている。※ 問 77 に示す
「機能性表示食品(再届出)」の場合は 30日


消費者庁では以前、届出資料提出から公表まで55日を
目標としている、としていましたから、少し早くなったと
言えるでしょうか。


また、「再届出」は、既に受理された事例をもとに、
書類の確認を簡略化する仕組みですが、これまで
どの程度期間がかかるのかはっきりしていませんでした。


これが30日以内と明記されたことは、利用される方に
とってはスケジュールの目途が立ちやすくなりますね。



さて、

今回のご紹介事例は、「ヒハツ」です。


E84 冷えケア

「本品にはヒハツ由来ピペリン類が含まれるので、
  寒さにより低下した血流(末梢血流)を改善し、
  体温(末梢体温)を保つ機能があります。
  本品は冬期や冷房による末梢の冷えが気になる方に
  適しています。」


届出者はファンケルさんで、RCTによるものです。


ヒハツ由来ピペリン類は初出の関与成分ですが、
これにとても近いものが既にあります。


D11 ナチュラルケア タブレット(粒タイプ)

「本品にはヒハツ由来ピペリンが含まれています。
  ヒハツ由来ピペリンには、血圧が高めの方の血圧を
  改善し、正常な血圧を維持する機能があることが
  報告されています。」


こちらは大正製薬さんがA番代の頃から出している、
血圧訴求の商品シリーズです。


関与成分は、ヒハツ由来ピペリンであり、「類」は
ありません。


E84では、ヒハツエキス中のピペリン、イソピペリン、
シャビシン、イソシャビシン、ピペラニンの含有量を
合算したものを、ピペリン類としています。


作用機序においても、これら5つの成分に機能性
(血管の弛緩作用)が関与していることを示唆し、
ピペリン類以外の成分には機能性がないことを
自社試験によって検証しています。


一方でD11は、機能性に関与するのはピペリンのみ
として、イソピペリン、シャビシン、イソシャビシン、
ピペラニンには触れていません。


作用機序においても、D11はピペリンを含んだ群と、
ピペリン標準品の群を比較し、両方の群で血管の
弛緩作用を確認したが、

ピペリンを含んだ群と、ピペリン標準品の群で効果の
大きさに有意差はなかったことから、機能性に
関与するのは、ピペリンのみであるとしています。


この両者の作用機序は、ともに血管の弛緩作用に
ついて検証したものですが、その結果は異なった
ものとなったわけです。


これらを踏まえて、E84で関与成分をピペリンではなく、
ピペリン類とした背景には、2つの可能性が考えられる
のではないでしょうか。


1.D11の頃はOKとされていた作用機序だが、その後に
  消費者庁の知見が増すなどして、より細かい所まで
  追及されるようになった。


2.個別の作用機序から是非を判断しており、
  E84とD11で結論が異なったとしても、その点は
  問わない。


消費者庁の判断がどちらにあるのか興味深い
ところですね。


ではまたメールしますね。

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