健康食品機能性表示の届出支援・広告サポート|林田学

認知度も高まりだんだん社会に普及しつつある機能性表示制度ですが、
その受理・差戻しは書かれざるルール=運用で決められる部分が多く受理を確実にするには情報が不可欠です。
私どもは、日本最大級の届出関与実績から得られる差戻し例と独自の行政ネットワークから得られる情報を元に、
みな様が間違った方向に進んで時間と費用を無駄にすることがないようにしたいと考えています。

こちらのブログは下記URLへ引っ越しました。
https://www.yakujihou.com/kinousei/mailmagazine-backnumber/
今後更新されませんのでブックマークは上記アドレスへご変更お願いいたします。



カテゴリ:機能性表示とは > 8.機能性表示最新情報

こんにちは。

YDCのミッシーです。


今週あたりから、消費者庁の機能性関与成分に
関する検証事業として、

昨年度受理された各社へ、分析資料に関しての
追加資料請求が送られているようです。


毎年度のことですが、今年はコロナの影響も
あって分析に時間がかかったりなどが
考えられますので、対象となっている方々は
ご注意ください。


それでは、今回の機能性表示最新情報の
ご紹介です。


F151 ヤクルト400W

「本品には生きたまま腸内に到達する乳酸菌
  シロタ株(L.カゼイ YIT 9029)と
  ガラクトオリゴ糖が含まれます。
  乳酸菌 シロタ株(L.カゼイ YIT 9029)と
  ガラクトオリゴ糖には、良い菌(乳酸菌、
  ビフィズス菌)を増やして腸内の環境を
  改善し、お通じを改善する機能があること
  が報告されています。」


届出者はヤクルトさん。


SRの採用文献は12報ですが、ちょっと特殊な
構成をしています。


その構成を説明する前に、次の事例を
見てください。


E493 血圧サポートa

「本品にはトリペプチドMKP(メチオニン-
  リジン-プロリン)とγ-アミノ酪酸(GABA)
  が含まれます。
  トリペプチドMKP(メチオニン-リジン-
  プロリン)とγ-アミノ酪酸(GABA)は、
  高めの血圧を下げ、正常な血圧を維持する
  機能が報告されています。
  血圧が高めの方に適した食品です。」


E493はF151と同様、2成分1訴求となって
いますが、その構成は次のようになって
います。


[1]トリペプチドMKPで血圧訴求SR

[2]GABAで血圧訴求SR

[1]と[2]を合わせて、一つの届出表示(血圧)。


この場合、[1]と[2]は同じ血圧を訴求しては
いるものの、それぞれが独立したSRとなって
います。


また、[1]と[2]を同時摂取した場合については
言及せずに、2つのSRを1つの届出表示に統合
するという形をとっています。


E493もそれなりの変化球ですが、F151はそこへ
さらにもう一手加えたようなものになって
います。


それではもどってその構成を見ていきましょう。


F151は乳酸菌シロタ株とガラクトオリゴ糖の
2成分で、訴求は整腸です。


しかし、こちらはE493とは違い、SRは一つしか
ありません。


別紙様式5-3には次のようにあります

「2つの成分それぞれ単独で摂取した研究と、
  さらに両成分を同時摂取した場合の機能性を
  確認することも重要と考え、同時摂取した
  場合の研究も評価対象となるように PICOを
  設定し、レビューを作成した。」


つまり、F151では乳酸菌シロタ株と
ガラクトオリゴ糖についてそれぞれSRを
作るのではなく、

乳酸菌シロタ株のみ、ガラクトオリゴ糖のみ、
両方を同時に摂取という3つを、1つのSRに
押し込んだものとなっています
(E493とF151の構成比較>>>
https://www.yakujihou.com/merumaga/20200801.pdf )。


このため、12報の採用文献についても、
乳酸菌シロタ株を扱ったものが8報、
ガラクトオリゴ糖が3報、同時摂取が1報です。


同時摂取の1報については、被験者が女子学生
ということから、エビデンスとしては不足と
考え、このような形をとって補強を図った
のかもしれませんね。


それでは、またメールしますね。

こんにちは。

YDCのミッシーです。


長雨やコロナの影響でなかなか外に出られない
日々続くと気が滅入るものですが、

こういう時は閉じこもって届出書類の作成に
打ち込んでいると、思いの外作業が
はかどります。


何事もポジティブに捉えることが大切なの
かもしれません。


それでは、今回の機能性表示最新情報の
ご紹介です。


F109 エゴマの葉

「本品にはロズマリン酸が含まれます。
  ロズマリン酸には、花粉やハウスダスト、
  ホコリなどによる目の不快感を軽減する
  ことが報告されています。
  目の不快感が気になる健常な方に適して
  います。」


届出者は太成さんで、採用文献1報のSR、
生鮮食品による届出です。


届出表示に「花粉」のワードを入れている
ことが注目点ですが、

「花粉」に関する表示はこれが2例目と
なります。


1例目はこちらでした。


E407 ディアレ

「本品には酢酸菌GK-1(G. hansenii GK-1)と
  GABAが含まれます。酢酸菌GK-1は、花粉、
  ホコリ、ハウスダストなどによる鼻の
  不快感を軽減することが報告されています。
  GABAは、仕事や勉強による一時的な精神的
  ストレスや疲労感を軽減する機能がある
  ことが報告されています。」


また、ロズマリン酸関連では次のような事例も
あります。


D513 ピュアペリラ

「本品には赤シソ由来ロスマリン酸が含まれ
  ます。赤シソ由来ロスマリン酸には目の
  不快感を軽減することが報告されています。」


それぞれの事例を比較しながら見て
いきましょう。


まず、D513から見ていきます。


D513とF109は同じTakano2004を採用文献と
していますが、D513ではSR全般を通して、
花粉やアレルギーについては、極力触れない
ようにしている感じがあります。


さらに、目の不快感について、
「ハウスダストやほこり、花粉」によるもの
としながらも、その表現を届出表示から
排除しています。


次にE407ですが、こちらも花粉やアレルギー
と不快感の関係について、詳しく論じては
いません。


不快感の原因として、
「ハウスダストやほこり、花粉」によるものと、
簡単な説明だけを入れ、それをそのまま
届出表示に採用して受理されています。


これに対して、今回のF109は花粉やアレルギー
について、積極的な説明を展開します。


まずガイドラインの
「鼻目のアレルギー反応関係」における
被験者の要件を参照し、

採用文献の被験者が
「鼻目のアレルギー反応を有し(過去に有して
いた者を含む)、かつ、試験前及び試験期間
中にアレルギー治療薬を摂取していない」
健常者であることを確認します。


さらにそれを踏まえて、

「本研究レビューにおける採用論文の対象者
  としては、スギ花粉などに対するアレルゲン
  を持つ被験者を対象としており、その他
  アレルゲンとしてハウスダストやホコリが
  広く一般的に報告されている」ことから、

「花粉やハウスダスト、ホコリなどによる
目の不快感を軽減する」としています。


このことから、「花粉」がメインであり、
「ハウスダストやホコリ」は補足的なものと
いうことが伺えます。


また、こうした説明は、先の二つの事例には
ないものでした。


一見して似ている三つの事例ですが、F109は
花粉によるアレルギー反応をターゲットとして
明確に打ち出したものということがわかります。


F109のポイントは、ガイドラインの
「鼻目のアレルギー反応関係」の被験者要件に
依拠したことと言えるでしょう。


E407以降、「花粉」に触れる事例はありません
でしたが、今回のF109は、今後同様の機能性を
考えるうえでとても参考になる事例では
ないでしょうか。


それでは、またメールしますね。

こんにちは。

YDCのミッシーです。


最近の届出受理ペースを見ると、
コロナの影響による遅延もだいぶ抜けてきた
ような気がします。


ただ直近では再び感染者が増え始めたり、
秋・冬に来ると言われている第二波で、
また遅れることがあるんでしょうか?


これから届出を考えている方々は、
注意したほうが良いかもしれませんね。


さて、

今回の機能性表示最新情報のご紹介です。


F85 骨メンテゼリー

「本品には、マルトビオン酸が含まれています。
  マルトビオン酸には加齢とともに低下する
  「骨密度」の維持に役立つ機能があることが
  報告されています。」


届出者はサンエイ糖化さんで、SRの
採用文献は2報。


機能性関与成分であるマルトビオン酸は
2.8gというものです。


ところで、これとよく似た受理事例があります。


E806 オリゴ糖酸カルシウム(マルトビオン酸
      Ca含有)

「本品には、マルトビオン酸Caが含まれています。
  マルトビオン酸Caには加齢とともに低下する
  「骨密度」の維持に役立つ機能や、「お通じ」
  を改善する機能があることが報告されています。
  丈夫な骨を維持したい方や、お腹の調子を
  整えたい方に適したオリゴ糖です」


届出者は同じくサンエイ糖化さんで、SRの
採用文献は1報。


機能性関与成分であるマルトビオン酸は5.1gと
なっています。


このメルマガでも何度か取り上げてきたので
既にお分かりの方もいると思いますが、
これは機能性関与成分の摂取時の状態
(カルシウムがついた状態か否か)による
差異です。


この点について簡単におさらいをすると、
機能性表示開始当初は、例えばHMBや
グルコサミンなどについて、HMBカルシウム、
グルコサミン塩酸塩の状態で摂取すると、

体内で変化して(カルシウムや塩の取れた)HMB、
グルコサミンになる、というロジックが
認められていました。


しかし、ある時期からこのロジックは認められ
なくなり、摂取直前の成分の状態(つまり
HMBカルシウム、グルコサミン塩酸塩)を
機能性関与成分とする、という方針に変わって
現在も運用されています。


F85とE806の違いはこの点によるものです。


ただ、両者を見ていくともう一つ気になる
ところがあります。


それは、F85では採用文献が一つ増えて、
摂取量も半分近く減っていることです。


F85の採用文献は[1]Fukami2019[2]
Suehilo2019です。この内[1]はE806と同じ
採用文献で、そこにマルトビオン酸2.8g
(Caではない)を試験品とした[2]を加える
ことで、摂取量を低く抑えることに成功して
います。


この内容自体には、本品の摂取量が[2」の
文献を踏まえたものなので、特に問題は
ありません。


気になったのは、「マルトビオン酸」としての
SRに、「マルトビオン酸Ca」の文献を採用して
いるのはどうなのか? というところです。


F85はこの点を次のように説明します。

「研究レビューで採用されたRCT 研究2件の
  試験で供されたものは、マルトビオン酸が
  主成分となったシロップとCa塩粉末と形態が
  異なるが、これら製品は同一工程の中で、
  マルトビオン酸Ca塩製品から脱塩処理により
  マルトビオン酸のシロップ製品が製造されて
  いる。また、マルトビオン酸Caとして摂取
  した場合、体内ではCaが解離し、遊離の
  マルトビオン酸として腸管内で種々の機能を
  果たしており、摂取形態が異なっても同等の
  効果が期待される」


実は同じような問題がHMB(旧型ではなく、
カルシウムがつかない遊離体の事例・E410)
にもあてはまります。


あちらの場合はもっと顕著で、殆どの文献が
HMBカルシウムのものを採用していますが、
F85と同様のロジックで受理されています。


どうやら、上のようにロジックできちんと
説明されていれば、受理の段階では試験品の
是非についてはまでは、厳しく追及されない
ようです。

ただ、機能性関与成分名の設定については
体内変化のロジックを認めないのに、
こちらの説明でそれを用いたロジックを
認めるのは、ちょっと不思議な感じも
しますね。


それでは、またメールしますね。

こんにちは。

YDCのミッシーです。


最近になって届出が受理された方々のところへ、
事後チェック制度が始まったことを

お知らせするメールが消費者庁より届いて
いるようです。


内容としては、事後チェックの内容を確認し
広告には気を付けましょう、という程度の
ものですが、

発信元が機能性表示を管轄する食品表示
企画課ではなく、景表法に関係する表示
対策課になっています。


事後チェックには、表示対策課の意向が
反映されている、と林田先生が何度も
仰っていましたが、まさにその通りという
感じですね。


さて、

今回の機能性表示最新情報ですが、
「単回摂取を届出表示に盛り込めないか?」
というご相談があったので、その点を
考えてみたいと思います。


そもそも、単回なのか継続なのかは、
エビデンスとする文献の研究デザインに
依存します。


この点をうまく使い分けている事例として
次のようなものがあります。


E332 梅丹 梅肉エキスb

「本品にはクエン酸が含まれます。
  クエン酸は日常生活における軽い運動後の
  一時的な疲労感を軽減することが報告
  されています。
  さらに、クエン酸は継続的な摂取により、
  日常生活の疲労感を軽減することが報告
  されています。」


この事例では摂取の方法として、

[1]運動後の一時的な疲労感:運動前に
     本品3g(単回)

[2]日常生活の疲労感:本品9g(継続)

と設定することで、単回と継続のエビデンス
と機能性の対応をうまく使い分けています
(単回のエビデンスの強さは微妙という
問題はあるのですが、使い分けの点では
忠実と言えます)。


一方で、単回と継続の区別が曖昧なこんな
事例もあります。


E867 琉球黒もろみ酢GABA(ギャバ)
      リッチ

「本品にはGABAが含まれます。
  GABAの継続的な摂取により、(1)日常
  生活で生じる一時的に落ち込んだ気分を
  前向きにする〔活気・活力感  (積極的な
  気分、いきいきとした気分、やる気など)
  の低下を軽減する〕機能、(2)デスクワーク
  などの事務的作業によって生じる一時的な
  精神的ストレスと疲労感を緩和する機能、
  (3)睡眠の質(眠りの深さ)の向上に役立つ
  機能、(4)すっきりとした目覚めをサポート
  する機能、(5)血圧が高めの方の血圧を下げ、
  正常な血圧を維持する機能があることが
  報告されています」


文脈から見て、
「GABAの継続的な摂取により」は、
届出表示全体にかかっていると思われ
ますが、(2)の精神的ストレスと疲労感に
ついては、採用文献が単回となっています。


単回で効果があるのだから、継続でも効果が
あるということだと思いますが、冒頭に
「継続的な摂取により」をつけているだけに、
ちょっとスッキリしない感じもします。


摂取の方法についても、1日3球(GABA100mg)
の摂取とされているだけで、使い分けは
ありません。


さらに、これまでの届出事例全体から
見てみると、単回か継続かを明示することは
あまり多くないようです。


例えば、難デキを代表とする食後血糖値の
訴求では、試験デザインは単回ですが、
「食後の血糖値の上昇を抑制する」とある
だけで、単回かどうかを明示してはいません。


反対に、イヌリンなどには継続摂取の
文献を根拠に食後血糖値を訴求した
ものもありますが、届出表示は上記と
同様で受理され、ことさらに継続摂取を
示すことはありません。


こう考えてみると、単回・継続表現の
明示については必要性が曖昧です。


ただ、E867のように複数の訴求をする
場合には、明示すると表現が複雑になる
可能性がある、とは言えそうです。


結局、E332のように、明確な目的をもって
使い分ける場合を除いて、単回・継続の
明示はないほうが無難かもしれませんね。


それでは、またメールしますね。

こんにちは。

YDCのミッシーです。


最近受理された事例の中には、機能性表示制度
初期のSRやRCTを見直したような事例が
いくつかあります。


例えばF7のα-リノレン酸。


元になったのはA82ですが、この時の論文では、
正常高値血圧者とI度高血圧者が分けられて
いなかったとして、

層別解析し再論文化したもので受理されて
います。


4月に始まった事後チェック制度の影響
でしょうか。


これから紹介する事例も、そういった関連かも
しれません。


では、今回の機能性表示最新情報のご紹介です。


F54 還元型コエンザイムQ10(キューテン)


「本品には還元型コエンザイムQ10が含まれます。
  細胞のエネルギー産生を助け、酸化ストレスを
  緩和する働きがある還元型コエンザイムQ10は、
  日常の生活で生じる身体的な疲労感の軽減に
  役立つことが報告されています。
  本品は身体的な疲労を自覚している方に適した
  食品です。」


還元型コエンザイムQ10は受理事例のある
成分ですが、思い返してみるとしばらく受理を
見ていなかったような気がします。


調べてみると最後の受理はC328で、2年以上前の
ことです。


これは何かあるぞと思ってSRを読み比べてみると、
届出表示はさほど変わらないまま、F54は内容が
リニューアルされていました。


新旧SRの内容を簡単にまとめてみると次の
通りです。


まずC328で採用されている旧SR。


採用文献は5報。アウトカムは、
[A]身体的疲労感、[B]精神的疲労感、
[C]唾液中IgA、[D]身体的活動能力

ですが、このうちでAとBには群間有意差が
ありません。


CとDは客観的な指標にあたりますが、
それだけをもって疲労「感」という主観的な
機能性を導くのは少し苦しい感じがします。


しかし、それよりも問題なのは、CとDで
採用されている論文の還元型コエンザイム
Q10量は150~300mgで、本品の100mgよりも
多いということです。


これでは本品の機能性の根拠にはなりません。


対してF54の新SR。


採用文献は6報。


アウトカムは旧型と同じABCDです。


文献としてMorikawa2019を追加していますが、
これによって旧型の欠点をカバーしたものと
思います。


Morikawa2019は還元型コエンザイムQ10を
100mg摂取で、AとBについて、高ストレス者で
層別解析を実施、4w後に群間有意差あり、
となっています。


これならば、本品の機能性である「疲労感」
を導くことが可能になります。


ところで、旧型のSRを採用している事例に
ついては、今後、撤回して出し直しなどの
動きがあるのでしょうか。


今までなら、一度受理されたものについては
よほどのことがない限り、見直しになることは
ありませんでしたが、

今は事後チェック制度があります。


今のところはコロナ禍の影響もあって目立って
大きな動きはないように感じますが、
これからの動向には要注目かもしれませんね。


それでは、またメールしますね。

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